竺仙とは天保十三年創業の江戸小紋・江戸中型の伝統の技と雅を今に伝える染呉服の老舗です。

日本人の感性を大切にしながら現代にもマッチする洗練された美しい浴衣を発表し、たくさんの大人の女性たちに支持されています。

生地は、竺仙が研究と改良を重ねてたどりついた定番の綿コーマ生地。

このコーマ糸は余分な綿を取り除いているため、しなやかで肌触りがよく、染め上がりも美しく、また生地自体がしっかりしているので型崩れしにくいのも特長です。

古来中国では「蝙蝠(こうもり)」の字が「福」の音に通じることから、幸福・長寿のシンボルとして好まれる吉祥文様の一つでした。

そのコウモリを注染で染め出した後、板締め絞りで立体的な麻の葉(雪花)文様をやや落ち着いた藍色一色で涼しげに染め出した、とても手の込んだ染めが施された浴衣です。

一反の生地をアイロンをかけながら丁寧に折りたたみ、木製の型にはめ込み、生地の端を染料につけ染める板締め絞り。生地のたたみ方、染料の浸透具合により染上りの表情は様々で、同じ様に染めたとしてもまったく同じものはできません。

地色の微妙な濃淡は、幻想的でモダンな構図を生かしきった高度な本染の職人技の結晶です。

丁寧な手仕事と偶然が生み出す、やさしい味わいが近年大変人気を呼んでいる板締め絞り技法です。

こちら、サイズとしましては幅も広く、男性用浴衣として作られたものですが、女性がお召しになっても大人っぽくで素敵なデザインです。

ひと味違うインパクトのある柄で他の人と差をつけて主役になれる一枚。お洒落に個性的に着こなしてください。